荻野泰亨館長殿、剣道を愛する皆様

13.5.2008

このたびは、「修武館」道場創立50周年という素晴らしい節目に、ごあいさつさせていただく機会を持てましたこと、まことに光栄の至りに存じます。
 1990年10月11日、荻野泰亨先生に初めてお目にかかったとき、その後家族の一員のようなおつきあいに発展するとは、予測だにしておりませんでした。
 荻野先生には、以来深い尊敬の念を抱いてまいりました。道場に足を踏み入れるたび、その場から日本の文化が匂いたつような気がしたものです。皆様の国のことば、日本語を習っておかなかったことが、何よりも悔やまれました。
 それだけに、最初に手ほどきを受けた師匠である儀俄 亨先生が、1990年、初めて日本に飛び立つ私におっしゃった、「日本語も英語もできなければ、心で話せばいい。」というお言葉が、大変身にしみて感じられました。
 「修武館」道場でのコミュニケーションは、まさにこの精神にもとづいたものでした。

荻野泰亨先生のみならず、居合道の指導を受けた中村和四郎先生、そして「修武館」道場の皆様一人ひとりのお陰で、私の人生は大変豊かなものになりました。短い滞在期間に悔いは残りますが、私の剣のひと振り、私の言葉ひとつをとっても、それが弟子に向かって発したものであろうとなかろうと、そこには皆様とともに過ごした時間が刻まれています。
 皆様のお陰で、剣道と居合道がただの動きの組み合わせではないという認識を、ますます強くすることができました。
 剣道とは生命であり、私たちの出会いであり、互いに与え合うポジティブなエネルギーであります。
 荻野先生の父君である荻野清作氏が「修武館」道場を創立されたとき、そこには剣の練習を通じて多くの人々が、将来にわたって集う場が生まれました。知らない者同士でも、ここでは友情を結んでいくことができるのです。

荻野泰亨先生のみならず、そのお父上、また皆様にも、一人の仲間として「修武館」道場の友情の歴史に加わることができたことに、心の底から感謝申し上げたいと思います。

そして、これからも「修武館」の友情の輪が、限りなく広がっていくことを、心からお祈りしております。

Vladimír Hotovec (ヴラジミール・ホトヴェッツ)

プラハ剣友館 www.kenyukan-praha.com

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